【2018開催レポ】61. 子どもと落語

開催日:2018年10月21日(日) 13:30~15:00

場所:日進市立図書館 視聴覚ホール

案内人:黒田麻衣子さん

 

人生を楽しめるかは 出会いの多さと質だと思うのですが 今日はまさにそんな出会いの場となりました。

半世紀以上 生きて来て 何と 日本を誇る古典芸能である「落語」をきちんと聞いた事がなかったのです。

 

今回の案内人 黒田さんの落語との出会いは 2歳違いのお子さん二人の子育てが始まった頃 たまたまついていたテレビで見た「落語」に 突然 惹かれ それからは 子育ての疲れを癒してくれるアイティムになったそうです。

そして 今では完全に嵌まり 「大須演芸場」に月に1~2回通うまでになられたそうです。

そんなきっかけを子供たちに提供したいと思い 企画 運営を始めたそうです。

そして今日 遥々 大阪から来て下さった「落語家 桂 佐ん吉さん」はとってもお気に入りで 思い切って 声をかけられたそうです。

ちょっとだけ 佐ん吉さんをご紹介!

ご両親が落語が大好きな環境で育ち いつしかご自分も虜になり 17歳で米朝師匠に弟子入りし この世界に飛び込んで今年で17年。 いくつもの賞をおとりになっている上方落語の実力派です。ご自身も小学生のお子さん二人のお父さんでもあります。

 

早い時間から沢山の親子 ご家族が集まられ 「申し込みはしていないのですが 良いですか?」と 後から椅子の数を増やしていました。

今回は天井が高く 広い視聴覚ホールで行われましたが そのお隣は勿論 図書館。そこで 「落語えほん」と言うものがあり 子どもがそれを読んで 是非 本物の落語を聞いてみたい。と言われて来たと言う方が何人もいらっしゃいました。

 

図書館を覗いてみたら ありました!! CD付のものまであって 全く 存在すら知りませんでしたが めくって行く手が止まりませんでした。

 

 

そして 出囃子(でばやし)が流れる中 ついに プロの落語家 佐ん吉さん が登場!

登場の瞬間 客席から思わず 「うわ~」と歓声が。

写真でお伝え切れないのがとても残念ですが。。違うんですね。一般人とは。出て来た途端 オーラがあり 華があるんです。

 

 

着物姿の佐ん吉さんが目の前に登場し、一瞬 固まる子もいましたが まずは 話に入る前に 「落語」とは~と 解りやすいお話から始まりました。

 

「落語って 何年前からあると思う?」「100年」「200年」「1000年」子供たちが次々手をあげて答えます。

 

何人もの役柄を一人で演じながら 「今のは誰だと思う?何だと思う?」

最初は高座に上がらず 子供たちの目の前で 身振り手振り 身体のあらゆる器官を使って ダイナミックに説明して下さるので 面白くて 垣根が一気に取り払われ 子供たちのハートを一気に鷲づかみに。

 

 

ずっと止むことのない 子供たちの笑い声。勿論 大人の方々も大きな口を開け、声を出して笑っていらっしゃいましたよ。

 

 

「うわ~綺麗な桜やな~」と 顔の上げ下げ 声の大きさ 目線 しぐさを変えると 全く違う様子になります。

この微妙さを演じ分けられるところがプロフェッショナルの技の見せ所。

まさに圧巻でした。

 

そしてこれは 見る側のその人の中の「想像力」が発揮されるところなんだそうです。だから 奥が深くて面白いのでしょうね。

 

こうしたお上手な導入に大人まで どんどん引きこまれて行きました。

 

「落語」とは どんな短い噺でも 「オチ」があることから名付けられたのだそうです。(なるほど~)

 

使う物は 身体以外には 「手ぬぐいと扇子」だけ。それの使い方で それがお椀になったり 箸になったり 自由自在。

しぐさと食べ方 音で「うどん」と「ソバ」と「ラーメン」の違いを演じ分けるんです。まさにその繊細さは 芸術でした。

 

 

ゲーム形式でのレクチャーで すっかり心も頭もほぐれ 「狸のさいころ」と言う演目、そして休憩を挟んで「手水廻し」と言う演目も 身体を乗り出し また 笑い転げながら 本当に楽しそうに聞いていました。

 

一回 休憩はあったものの 1時間半は 決して短い時間ではないと思います。幼稚園から小学生低学年の子供たち 誰一人 ダレたり 飽きたりしている様子は見受けられませんでした。

これには本当に驚きました。

目と耳が一つの興味のある事に集中すると 小さい子ども達でも心や頭が他の事に動いていかなくなるんですね(*_*)

 

 

黒田さんは 今回は小さなきっかけで良いと。それが大人になってからでも ふとした事で想い出してくれたり 何かのきっかけの引き出しになったり 又は 自分の様に見続ける事になったりしてくれたら嬉しいですと。

経験しているのと していないのとでは大きく違うと思うのです、とおっしゃっていました。

 

最後には 佐ん吉さん 自ら一人一人にお菓子のプレゼントを下さり 子供たちからの写真攻めに嬉しそうなショット!!

 

 

 

今回の題目は 決して子供のレベルに下げた物ではなく 大人だけの時にも行う演目なんだそうです。でも子供たちにも届いていたと思います。

「古い時代のむずかしいもの」と言う思い込みは 今日限りで消え 新しい世界の扉を開いて頂けました。

 

想像力を大きく膨らませて 頭の活性化にもなり その上 大笑い出来る「落語」

今後も又 機会を作って下さるかもしれませんし 遊園地に行く代わりに 「大須演芸場」にご家族で行ってみるのもいかがでしょうか?

料金をお聞きしたら 2000円~3000円とのこと!!!

歯切れがよく とっても魅力的な佐ん吉さんの落語ももう一度じっくり聞いてみたいです。

素敵な時間を 黒田さん 桂 佐ん吉さん ありがとうございました。

 

黒田麻衣子さん 子どもと落語のHP  kodomo-rakugo.com

桂佐ん吉さん 公式HP  https://k3kichi.exblog.jp/